2010年6月22日火曜日

岩絵具

皆様ご機嫌よう。
東京は梅雨入りしたしたと言いつつも雨が少ない気がしている龍澤です。
この分では今年は夏真っ盛りに水不足になるんじゃないかと
実は内心びくびくしています。

気圧の変化で色々と不都合が多くなる時期でもあるのですが、
実を言うとそんなに梅雨も嫌いではありません。
むしろ、割と好きな方です。
あの梅雨明けの夏の空気が味わえるのは
四季のある国ならではだなと毎年毎年考えています。
特に雨があがった後の、雫を弾いて色の深さや鮮やかさを増した緑が好きです。

先日そういう絵を描くのが得意な知人に会ってきました。
正確には新しい絵を見せてもらいに行ったのですが、
日本画の専門だけあってか大きな紙に描くのを好む知人にしては珍しく、
手のひらサイズに額装された絵が一枚ありました。
夜明け前の空に艶やかな深緑がよく映えた構図だったのですが、
それがまた例えようもなく綺麗な発色で、
あまりの色の深さに溜め息を溢したら、

「何の絵の具だと思う? それ」

と聞かれました。
きっとよく知ってる筈だとニヤニヤしながら言うのですが、
日本画で使われる絵具にはたくさんの色があります。
その色を表す美しい響きの言葉もたくさんありますが、
如何せん私はそこまで詳しくも無いので悩んでしまいました。
でも確かに何処かで見たような色だな、とも思うのです。
そして脳裏に過ぎったのは……

ラピスラズリのブルーとマラカイトのグリーンでした。

結局本当に瑠璃と孔雀石を原料にした絵具だったらしいのです。
日本画では岩絵具と言って、
昔は実際にそういう貴石を砕いて絵を描くのに使っていたんだとか。
今は高価過ぎてほぼ使う人がおらず、
その知人も祖父から譲ってもらったものだから量も無く、
だから小さい絵になったのだと言っていました。

それでも小さな額に収まってしまうような大きさであっても
人工的には作り出せないような色の深みは印象的でした。
やっぱり自然はすごいなぁと実感する瞬間です。

砕いて絵具にしてしまうのはちょっと勿体ないかもしれませんが、
パワーストーンの中でもかなりの歴史を誇るラピスラズリとマラカイト。
不思議な安堵感をくれる彼らを一つ手元に置いてみませんか?


最高品質を誇る美しいカラーのラピスラズリが沢山です→ラピスラズリ

滅多にない大きさのマラカイトもあります→マラカイト



いつもありがとうございます。