2007年11月15日木曜日

石との出会いと再会

こんにちは。ベルエールの毛利です。
ベルエールに入って一年、水晶やカラーストーンに囲まれている毎日ですが、
子供のころは石とは縁のない生活をしていました。
そんな私ですが、唯一、石まみれ(?)になった時期があります。
美術学校で日本画を専攻していた4年間です。

日本画で使用する絵の具とは、ほとんどが岩絵の具
(色石を粉末状に砕いたもの)でした。
よく使用していた色が緑色の緑青(ろくしょう)や、青色の群青(ぐんじょう)。
緑青はマラカイトから、群青はアズライトからできていることを知ったのは、2006年、
ベルエールに入社した後でした。
また、私が学生の時、特に気に入っていたウンモというキラキラ光る岩絵の具。
アクアマリンなどについている雲母を砕いたものだったと知ったのも、
同じ時期です。

目を閉じて、静かに呼吸を整えて、指先で石の粉と水を混ぜ合わせながら
自分の世界に入って精神集中していく。
絵の具を作る行為は、瞑想のようなものでした。
大昔からこんなことをしていたなんて、日本文化って、とってもスピリチュアル!!

指先で絵の具を作るため、学生時代、私の爪はいつも色がついていました。
同世代の女の子のような綺麗なネイルじゃなかったけど、
爪の中に色石の粒が常に入っていたのかと思うと、
なんだか有難いような気分です。
それに、私の部屋はこぼしてしまった岩絵の具の粉が
カーペットについていて、大変なことになっていたのですが、
(友人から、虹色のカビがはえているよ、と注意されたことも・・・)
カラーストーンの粉の上で生活していたと思えば微笑ましくもあります。


今は画材に岩絵の具を選ばなくなった私ですが、
このブログを書いていて、ふと、また絵の具を作ってみたくなりました。
ずっと押入れの奥にしまってある岩絵の具、出してみようと思います。

芸術の秋、美術館やギャラリーで絵画鑑賞される方も多いのでは?
岩絵の具で描かれた作品を見つけたら、
何の石を使っているのか想像してみてはいかがでしょうか。
きっと、新しい発見があると思いますよ。
                      
緑青(ろくしょう)はこちら→マラカイト

アクアマリン・雲母はこちら→アクアマリン